ロゴは専門の人に頼まなければできないと考えていませんか。実は、ロゴはllustratorを使えば簡単に作成できます。初めての人でもやり方を理解して実行すれば、理想どおりのものを作成できるでしょう。作り方を覚えておくと、会社で必要な時に作れるだけではなく、副業として作成できるようになる可能性もあります。
作り方を覚えて、ライフスタイルに生かしてみませんか。具体的な作成方法や注意点などを紹介します。
そもそもillustratorとは何か?
そもそもillustratorって何?と思っている人は少なくないでしょう。正式名称はAdobe Illustratorといい、アメリカのアドビ・システムズ社で開発した図形描画や編集を行うソフトのことです。
イラレと省略して呼ばれることもあり、世界的なデザイナーが使用するソフトの1つとして知られています。点の1つ1つの色・濃度を情報として記録するラスタ形式ではなく、画像を円や直線などのような図形の集まりとして表現するベクタ形式を採用しており、拡大・縮小をしても劣化しないため、解像度を気にする必要がないことが知られています。
また、単純な図形やイラストだとデータが軽くて早いため、ロゴなどを作成した時にデータのやり取りがしやすいです。図形に対するツールが充実しているため、曲線・直線などの様々な形を自由に作ることができます。
なんとなくインスピレーションが沸いて作ってみるという方法だけでなく、数字を入力して正確な形で仕上げることも可能です。
作成した形は拡大・縮小・回転といった基本的な機能だけでなく、反転・合成など自由に編集できます。作った物を複数表示して一列に並べることや、テキストを作って書体や字の大きさ、幅の変更ができるため、色を変えてグラデーションをつけたり、3Dっぽく見せるのも簡単です。
ペンタブレットやマウスを使って綺麗にイラストを書くことも簡単となっています。スキャナがあれば手書きをトレースできるため、ネットにアップするのも簡単です。紙袋や本の装丁、雑貨などのデザインをはじめ、名刺やチラシ、ロゴなどを簡単に作成できます。
また、人によってはウェブページのデザインを行うことも少なくありません。
どんなロゴにするか決めること
ロゴを作成するに当たり、まず第一にどんなロゴにするのか決めましょう。会社名の頭文字をモチーフにしたロゴにするのか、イラストを用いたロゴにするのか、会社名自体をロゴにするのかを決めるだけで、印象が大きく変わるからです。
たとえば会社名の頭文字をモチーフとする場合、アルファベットとするのか、漢字・ひらがな・カタカナなど、絞り込む必要があります。人気が高いのはアルファベットですが、個性を追求するなら漢字やカタカナ・ひらがなをモチーフにするのも面白いでしょう。
イラストを用いたロゴは多くの企業で採用されており、イラストから企業に関心を持つ人は少なくありません。また、イラストによってはグッズがほしいといった新たなニーズが発生し、結果として売上アップにつながることもありえます。
会社名自体をロゴとする場合、デザインによってイメージを大幅に変える事が可能です。軽薄そうに見えても地道な仕事を丁寧にやる印象や、会社名は固そうでも、ロゴから遊び心を感じさせる印象を与えることなど、ロゴひとつで社への印象が変わります。
そのため、ロゴを作成する時にはどんなイメージを与えたいのか、社内やクライアントと相談することが必要です。《参照:ロゴマークデザイン》
結果、生まれたアイディアを下書きし、illustratorでトレースすることで、作業を大幅に短縮できます。スキャナで取り込む方法と、スマートフォンで撮影して取り込む方法がありますが、自分の好きな方法で取り込んでください。
ソフトで直接作成したい場合でなければ、下書きを作ってトレースすることが早く正確に仕上げるために必要です。
illustratorを使ってロゴを作る
illustratorを使ってロゴを作るには、まずillustratorの新規ドキュメントを選んでください。ドキュメントを作成するに当たり、アートボードの数やサイズ、幅を決めなければいけませんが、自分の使いやすい大きさで作りましょう。
カラーモードについてはウェブで使用するロゴであればRGBを選んでください。それ以外であればRGB、CMYKどちらでも問題はありません。ただし、名刺などを印刷業者に依頼する場合、指定があれば指定のカラーモードにしなければいけません。
ラスタライズ効果は印刷するか、ウェブで使用するかによって異なります。印刷するなら高解像度のほうがいいでしょう。トレースしたイラストの場合、トレースの種類によって正確にトレースできない場合があるため、注意してください。
特にライブトレース機能を使用すると後から修正が大変となる場合があるため、綺麗に仕上げたいなら通常のトレースを使用したほうがいいでしょう。トレースしたものの線の太さを変更する場合、線の幅を調節することで太さを変更できます。
曲線を変更する場合、トレースした物にポインタを置き、ドラックすると変更できますが、フリーハンドでやる場合、少しずつ調節したほうが綺麗に仕上がるでしょう。どうしてもうまく仕上がらない場合、altを押してみると、ポインタの位置を境目として変更します。
カーブをつけたいなら、シフトキーを押しながらポインタを移動してください。色々と調節して、一番気に入った物をロゴとして使いましょう。
ロゴを編集する
ロゴを単色で仕上げている人も少なくありませんが、文字やロゴのイラストにグラデーションをはじめとした変化をつけたい場合、「オブジェクト」を選択し、その中で「パス」を選びます。さらにその中から「パスのアウトライン」という部分を選択して、好きな色にしましょう。
黒を選択するとわかりやすく、後から変更しやすいです。色を変更する場合には、文字の部分をダブルクリックすると文字の部分のカラーモデルが出てきますので、好きな色に変更し、OKボタンをクリックしましょう。文字の一部分だけ色を変えたいなら文字列をアウトラインにしてください。
「アウトラインを作成する」を選ぶと簡単に作成できます。アウトラインモードにしてから「ナイフ」で文字の色を変えたい部分をマークし、色を変えたい部分だけ線を入れましょう。垂直や水平の直線が引きたいならシフトとAltキーを同時押ししながらドラッグすると引けます。
Altキーとドラッグだけならただの直線が引けるでしょう。その後ダイレクト選択ツールを選択し、カラーパネルと線パネルからそれぞれの色と線を調節してください。グラデーションをつける場合、それぞれのパーツごとに「効果」を選択し、その中から「スタイライズ」を選択します。
その中で自分好みの方法を選んでください。実際にどんなシーンで使用するのか、ロゴを使ってみたところを合成し、一番納得のいくカラーにしましょう。
ロゴを作成する時の注意点
文字数が1文字ならばそれほど気にする必要はありませんが、複数の文字数でロゴを作成する場合、作りながらバランスを確認してください。文字の太さが変わっていないか、1文字ずつの間隔が開きすぎていないか確認することは重要です。
また、編集しながら実際に使用している所を想定するために、使用する場所にロゴを乗せてみることも必要です。例として、名刺に使う場合には名刺の用紙に実際に使った場合や、ウェブで使用する場合はそのページでの使われ方を想定してはめ込んでみると、不具合や問題点を発見しやすくなります。
不具合を修正して完成させることが大切なので、定期的に想定した状況で実際に使われることを仮定してシミュレーションを行ってください。基本的な操作に慣れることが大切なので、まずは何度か練習を行い、使えるようになることが大切です。
慣れてきてから効果を積極的に使い、満足できるロゴを作成しましょう。